ログハウスを建てるなら知っておきたい種類や工法

ログハウスを建てるなら知っておきたい種類や工法

ログハウスを建てるなら知っておきたい種類や工法

ログハウスは、使用される樹木や加工方法などにより、細かい違いがあります。

こだわりながらログハウスを作るため、まずはログハウスの種類や工法について基礎的なポイントを知っておきましょう。

ログハウスに使われる“木”は?

ログハウスと言えば、「木」がメインの材料ですが、いったいどんな木が使われているのでしょうか。

ログハウスに適した木材を使えば機能性が高まる

ログハウスは、断熱性や耐火性だけでなく、調湿作用まで備えている機能性の高い住宅。ログハウスの魅力を引き出すような木材が使われているからこそ、長い年月を経ても強度を保てるのです。

ログハウスには「まっすぐ」な樹木が使われる

日本で建てられるログハウスの材料は、輸入材や国産の資材が使用されることが多いです。

積み上げて作られるログハウスの場合、まっすぐな樹木が適しています。

樹木には、葉っぱが広がり枝や幹が丸みを帯びている「広葉樹」、“針”に似て尖った葉っぱや円すいのようにまっすぐスリムな印象の「針葉樹」があります。

ログハウスで使われるのは、後者の「針葉樹」です。

ログハウスに使われる樹木名

ログハウスに使われる樹木のうち、主なものをいくつかピックアップしてみました。

・スギ
日本の木造建築でもよく使われるのが「スギ」。日本でも代表的な樹木で、「断熱性がある」「やわらかい」という特徴を持ちます。

・ヒノキ
香りが良く、防虫効果が高い「ヒノキ」。腐りにくいため、日本では家を建てるときによく使われる高級資材です。

・ロッジポールパイン(北米パイン) 
明るく優しい色合いをしている北米地域で見られる樹木。肌ざわりの良さが特徴です。

・ダクラスファー
北米が産地の樹木で、ログハウスの資材としてよく使われます。日本の「松」に似ていることから、「米松(ベイマツ)」とも言います。

・フィンランドパイン
フィンランドをはじめ、ヨーロッパ周辺が産地の「フィンランドパイン」。「北欧パイン」や「欧州赤松」とも言われます。やわらかさがあり加工がしやすく、ログハウスに適しています。

・ログハウスに使われる木材は多種多様
上記で紹介したほか、ログハウスに使われる樹木の種類はたくさんあります。ただし、使う木材の種類によって、施工価格も変わってきます。

ログハウスの種類

ログハウスは「丸太を組み上げて作る」のが大筋の意味ですが、細かく分けると木材の加工によって種類があります。

職人さんの手で作る「ハンドカットログハウス」

人間の手で建てていくのが「ハンドカットログハウス」です。「ハンドヒューンログハウス」とも言います。

ナイフで伐採した木の皮を剥く工程から始まり、丸太同士が交わる「ノッチ」の加工など、すべての工程が人間の知識や感覚で作り上げていきます。機械と違って「味」が感じられ、職人さんの技術から素敵な家ができるのが特徴です。かつての主流だった古い歴史のあるログハウスと言えるでしょう。

機械で作る「マシンカットログハウス」

機械で加工した製材から作られるログハウスが「マシンカットログハウス」。1900年代後半にフィンランドで誕生したログハウスで、現在のログハウスの主流となっているタイプです。

機械に記憶されているデータにより均一に加工ができ、安定した品質を保てるのが特徴です。人間の手では難しい複雑な加工や、大量に生産することも可能。職人さんの技術による影響も少ないため、工程中のトラブルも起きにくいです。

「角ログ」や「丸ログ」!ログの形状で住まいの表情も変わる…

マシンカットのログハウスでは、機械でログ材の断面の形状を変えることができます。

ログの形状には「角ログ」や「丸ログ」、「楕円ログ」、「Dログ」などがあります。

洗練された「角ログ」

角ログは、デザイン性が高い印象です。“丸太”の概念をリセットさせるかのような角ばったログ材。積み上げたときに平らな面ができあがり、さっぱりとした雰囲気になります。

家具の配置もしやすく、丸ログのログハウスとは違った個性的な表情が感じられるでしょう。

素材のナチュラル感がある「丸ログ」

丸ログの方はナチュラルな形状を活かして加工されます。年輪の美しさや樹木が持つ温かみが感じられ、趣がある加工方法です。

見た目と実用性のバランスが良い「楕円ログ」

ログハウスの魅力となる丸身を残しつつ、家具をすっきり設置しやすいのが楕円ログです。

外と内で表情が変わる「Dログ」

アルファベットの「D」のように、外と内で形状が変わっているのがDログの特徴です。外側は丸みを帯びてログハウスの丸さが感じられます。一方、室内側はフラットな形状のため、板張りみたいに見えます。

ログハウスの一種「ポストアンドビーム」

日本の昔ながらの在来工法とログハウスの建て方をミックスしたのが「ポストアンドビーム」です。丸太を使用して「柱(ポスト)と梁(ビーム)」を骨組みにしています。つまり、構造そのものは在来工法と言えるでしょう。

壁面の素材は板張りやタイルへのアレンジもでき、アレンジ性の高いログハウスが完成します。構造的に制限を受けやすいログハウスとは異なり、間取りの自由度もあります。

全体が丸太で作るログハウスとは見た目が少し違うものの、自然の樹木の優しい住み心地が期待できそうです。