愛犬にも安心!床と壁紙の種類や工夫について
散歩から帰宅しても、「もっと遊びたい」と言わんばかりにパワフルなワンちゃんも多いでしょう。できるかぎり一緒に遊んであげたいですよね。でも、室内で飼っている犬は、家のなかをたくさん動くので、汚れや傷、ケガの原因など、床や壁への配慮も必要です。
愛犬にも優しく、そして飼い主さんの負担にもならないような床素材や壁紙を選ぶようにしましょう。
犬との暮らしで床や壁紙に配慮が必要な理由とは?
家づくりでは、「オシャレな床材や壁紙」など自分好みに自由に選んでみたくなりますが、犬と暮らすなら、そうもいきません。
犬は室内で滑りやすい
滑り止めの効果があるとはいえ、犬の肉球は滑りやすいです。「肉球がカサカサ」「肉球の間の被毛が伸びている」などのお手入れ不足から、ふだんよりも滑ってしまうワンちゃんもいます。
特に、フローリングは犬にとっては氷上のようなもの。ワックスがけをされたツルツルした表面のフローリングは、見た目は綺麗でおしゃれですが、犬は自然に足腰をかばっているかもしれません。靴下やスリッパをはいている人間と違い、犬は床の上で負担を感じているでしょう。
犬は、人間のように「滑るから慎重に…」と意識しながらゆっくりと動くわけでもないでしょう。滑る床でダイナミックな走りをすると、脱臼やヘルニアなどを発症することもあります。
壁紙に排泄のニオイがつくことも…
ワンちゃんが落ち着いて排泄をするために、室内では壁際にトイレトレーを設置している飼い主さんも多いでしょう。トイレのタイプにもよりますが、おしっこが床に飛び散ったり、排泄のニオイが壁についたりなどもよくあります。
犬が壁紙に傷をつける
爪とぎという習性がある猫と違い、犬は壁紙に執着することはあまりありません。でも、しつけがまだのヤンチャ盛りの子犬の場合、ついつい柱の角をイタズラで噛んだりすることもあるでしょう。歯の生え変わりでガリガリとかじって傷だらけ…というケースもあります。
また、壁を擦るようにクンクンしながら歩くことも多いので、いつの間にか、皮脂汚れがつくことも多いです。
犬も安心の床素材
リビングの床素材には、フローリングを選ぶ人が多いです。掃除がしやすく、見た目もオシャレという理由から、人間目線で言うと選びやすい床材と言えるでしょう。
ただ、フローリングは硬さがあり、表面がツルツル。ワンちゃんにとっては、滑りやすく危険な床材となってしまいます。
犬との暮らしでおすすめなのが「クッションフロア」や「カーペット」などの素材です。
・クッション性が高い「クッションフロア」
クッションフロアは、塩化ビニールが原料で撥水性が高いのが特徴。トイレや洗面所などの水を使う場所で選ばれることが多いですが、「汚れを拭きやすい」「クッション性が高い」ことから犬との暮らしにもぴったりです。
クッション性があるので、犬の負担も軽減されます。滑りづらく肉球がフィットするので、爪が床に触れたときの歩行音も聞こえにくいでしょう。
・老犬でも安心「カーペット」「タイルカーペット」
足が触れたときの感覚もソフトで、歩行や転倒時にも負担が軽減される床材がカーペットやタイルカーペットです。
床全面にカーペットを敷けば、部屋中を歩き回る性格のワンちゃんも滑りづらいでしょう。ちょっと転倒しただけでも脱臼をしやすい老犬と暮らしているときも、滑りづらくて足腰への負担が減ります。
ただ、カーペットを全面に敷いたときに「犬が粗相をしたらお手入れが大変そう」と不安を感じる人もいるかもしれません。
そこで愛犬家の方に選ばれやすいのが、部分的にタイルカーペットを敷くという方法。汚れた部分だけ交換できて便利です。愛犬がよく動く場所だけに敷くというのもいいかもしれませんね。
・ペット対応のフローリングもある
犬の足腰のために開発されたペット用のフローリングもあります。
各メーカーによって特徴は異なりますが、
・犬が滑りづらい
・菌がつきにくい
・汚れたときにお手入れしやすい
・傷がつきにくい
などの特徴を持っているので、犬との暮らしにも安心の素材です。
どんな壁紙を選ぶべきか
猫と違って壁にガリガリは少ない犬ですが、壁紙にはイタズラ対策やニオイ対策の工夫もしましょう。
ペット対応の壁紙として、耐久性や抗菌性、防汚性、消臭性に富んでいるものもあります。
傷や汚れもつきにくい特徴があるので、汚れても、水ぶき程度でお手入れができます。飼い主さん的にもストレスが少ない壁材と言えるでしょう。
ただ、耐久性が高いとは言え、長年お手入れせずにいると汚れます。定期的なお手入れで、清潔感が続き、お部屋も快適になるでしょう。
また、壁面のなかでも、ワンちゃんが手の届く下部分だけに対策をする方法もあります。
壁の上半分、下半分に分けて、人間の腰あたりの高さまでの壁面に木材を施工するのが「腰壁」です。汚れや傷がついたら、下部分だけを変えればいいのも選ばれる理由でしょう。
ペットの傷に配慮した特殊素材の腰壁やパネルなど、最近ではたくさんのメーカーから販売されています。